皆さん、こんにちは。茨城県鉾田市で電気工事を行っている平沼電設です。
近年、電気代の高騰は企業の経営にとって大きな負担となっています。そこで、産業用太陽光発電に、蓄電池を導入する仕組みを検討中の方もいるのではないでしょうか。
蓄電池は、太陽光発電装置で発電した電力を蓄え、必要なときに放電できるメリットの大きな装置です。
蓄電池があれば、季節や天候によって電力の供給に波が発生することもなく、安定した事業経営ができます。これにより、売電収入を上げたり、自家消費率を向上させたりすることが可能です。
この記事では、産業用太陽光発電と蓄電池の導入にお悩みの方へ向けて、蓄電池のメリット・デメリットを解説していきます。
すでに太陽光発電を導入している方や、これから導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
■産業用太陽光発電に蓄電池を組み合わせるメリット
まずは、産業用太陽光発電に蓄電池を組み合わせるメリットから解説します。
・売電収入UP
売電収入とは、太陽光発電でつくられた電気をその土地の電力会社が買取り、事業者に支払うことで得られる収入のことです。売電収入をUPさせるには、過積載と蓄電池の併用をおすすめします。
過積載とは、太陽光発電システムの最大容量を超えた出力のパネルを設置することです。太陽光発電システムの出力容量は、パネルの数に比例して増加します。
ただし、過積載をして発電量を増やしても、パワーコンディショナの最大容量に達するとピークカットされて、上回った分の電力はロスしてしまうので注意が必要です。
そこで蓄電池を導入し、ロスするはずだった電力を一旦は蓄電池に充電しておけば、必要になったタイミングで売電できます。
過積載と蓄電池を組み合わせることで、最大出力を確保しながらもロスを減らし、売電収入を最大化できるのがメリットです。
・出力抑制時の売電ロスを軽減
出力抑制とは、電力の需給バランスが偏って大規模な停電などが起こらないように、電力会社が売電を制限することです。つまりは、せっかく発電した電力を、タダで捨ててしまうことになります。
出力抑制は冷暖房をあまり必要とせず、電力需要が減る春や秋の日中、または大型連休などに要請されることが多く、太陽光発電にとっては条件のよい時期・時間帯であることも少なくありません。
せっかく多くの電力を発電できる時期にもかかわらず、出力抑制がかかれば一定の割合の売電量、もしくは売電不能となってしまいます。
そんなとき、蓄電池を導入していれば、出力制限でロスするはずだった電力を蓄え、出力要請が解除されたタイミングで売電することが可能です。
・自家消費率向上
産業用太陽光発電に蓄電池を組み合わせることで、自家消費する際にも安定した電力供給ができます。
例えば、産業用太陽光発電による電力を工場やオフィスなどで使用する場合、十分な日照を確保できる昼間であれば問題ありませんが、夜間などは電力を購入しなければなりません。
蓄電池を入れて電力を充電することができれば、夜間や悪天候時でも自家消費が可能です。効率よく自家消費すれば、電気代の大幅な削減も期待できます。
また、工場やオフィスでは、日によって稼働状況が異なるために、電力需要にも差がでることがほとんどです。必要のない日は蓄電池に充電しておき、電力需要が高まる日に放電するような使い方をすれば、自家消費率向上につながります。
・災害対策
自然災害などによって大規模な停電が発生した場合、蓄電池に電力が残っていればバックアップ電源として使用できます。
停電が起これば「冷暖房設備が使えない」「スマートフォンが充電できない」など、困難な状況が発生します。災害時に電気が使えるということは、ライフラインの確保につながる重要なポイントです。
また、停電が致命的になるケースもあります。病院で停電が起これば人の命にかかわり、通信機器を扱う一般企業であれば業務が滞るなど、損害は計り知れません。
産業用太陽光発電と蓄電池の併用は、もしものときの災害対策にも有効です。
■産業用太陽光発電と蓄電池を導入するデメリット
産業用太陽光発電と蓄電池の導入にはメリットが多くある一方、デメリットも存在します。ここでは、購入前に知っておきたいデメリットを3つご紹介します。
・初期費用が高額
蓄電池を新たに購入する場合、少なくとも50万円以上の費用がかかります。本体価格によっては100万円以上する場合も少なくありません。
これから太陽光発電システムを導入する場合は、蓄電池と合わせて1,000万円以上の初期投資を覚悟する必要があります。
さらに、初期費用は本体価格だけではありません。設置工事や電気工事にかかる費用も含まれ、これらは合わせて30万円前後です。
現在、蓄電池の市場価格は下落の傾向にありますが、導入にはまだまだ高額の初期費用がかかります。購入前には投資対効果を見極め、銀行などからの融資も検討しましょう。
自治体によっては、蓄電池の設置に補助金がでる場合があります。事業所のある都道府県、または市町村単位で確認することをおすすめします。
・設置スペースが必要
費用と同じく、事業者の頭を悩ませるのが設置スペースの問題です。
蓄電池は非常に大きく、ある程度のスペースがなければ設置できません。さらには、環境面でもさまざまな制約があります。
まず、スペースに関しては、蓄電池を置くスペースのほかに、点検や作業をするためのスペースを、少なくとも1m程度確保しなければなりません。蓄電池は重量もあるため、地盤が軟らかい場所では、コンクリートで基礎を打つなどの対応が必要となります。
環境面でいえば、高温多湿や直射日光が当たる場所はNGです。かといって、寒すぎても正常に動作できなくなる可能性があります。そのほか、雨水が溜まりやすい場所や、塩害の可能性がある場所にも設置できません。
蓄電池にとって最もいい環境は、日陰で風通しのいい場所です。
・経年劣化する
太陽光発電装置に寿命があるように、蓄電池にも経年劣化がみられます。長年使い続けていると、徐々に蓄電容量が少なくなっていくので、買い替えを検討しなければなりません。
低圧太陽光発電でよく使われる、リチウムイオン蓄電と鉛蓄電池の寿命は、どちらもおよそ10年です。10年経つと使えなくなるわけではなく、蓄電容量が70〜80%程度まで下がり、収益性に影響がでます。
蓄電容量が少なくなった状態で使い続ければ、災害時など、万が一の場合に有効活用できないなどのリスクが発生します。
【後編】
産業用蓄電池とは?蓄電池の種類から設置の費用相場、補助金の活用方法まで解説!
■産業用太陽光発電の蓄電池に関することなら平沼電設へ
産業用太陽光発電と蓄電池の併用は、環境と経済の両面から考えても有効な選択肢であるといえます。蓄電池があれば、安定した電力の供給と売電収入が見込め、万が一災害が起こった場合でも電力を確保できるでしょう。
平沼電設は、茨城県全域・千葉県・埼玉県において、工場やビル、病院、ホテルなど、大規模建築物の電気工事を手掛けている会社です。
弊社は設計から施工、メンテナンスまで、自社で一括するワンストップ対応が強みです。これにより、お客様のコスト削減が叶うほか、細かい要望にもお応えできます。
実際の施工は、電気工事を30年続けてきた経験豊富な職人が、一つひとつ丁寧に行います。真面目にコツコツが我々のモットーです。地域密着型の丁寧な施工で、お客様のお悩みを解決します。
既存の太陽光発電に蓄電池をプラスしたい、太陽光発電の導入を検討したいという方は、ぜひ平沼電設へご連絡ください。
お客様それぞれのニーズに合った蓄電池の種類や容量、設置場所など、最適なプランをご提案いたします。
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