皆さんこんにちは。茨城県鉾田市安房を拠点に様々な電気工事を手掛けている株式会社平沼電設です。弊社では、着工前の打ち合わせから施工プランのご提案、設計、施工、メンテナンスや修繕工事などのアフターフォローまで、すべての工程をワンストップサービスで提供し、低コストで高品質な施工を行っています。
さて本日は、産業用太陽光発電について紹介します。住宅用太陽光発電との違いや産業用太陽光発電設置の流れ、設置のメリットなどを解説しましょう。産業用太陽光発電に興味がある方はぜひ参考にしてください。
■産業用太陽光発電設備とは?
産業用太陽光発電とは、出力が10kW以上の太陽光発電設備のことです。出力10kW以上ともなると、住宅の屋根やカーポートなどへは設置できないので、より広い場所に設置することになります。野立て・工場の屋根などです。
野立てとは、遊休地などの土地に太陽光発電を設置することです。
産業用太陽光発電となっていますが、実際に使用する人は個人でも事業者でもどちらでも構いません。
■住宅用太陽光発電設備との違いは?
太陽光発電というと家庭用がおなじみですが、産業用と家庭用でどう違うのか解説しましょう。
・出力の違い
産業用太陽光発電と家庭用太陽光発電では、出力が違います。以下のようになっています。
太陽光発電の出力の違いにより、設置費用・設置面積・メンテナンス費用・FIT制度の取り扱いなど様々なものが変わってきます。
・FIT制度における取り扱いの違い
FIT制度とは、経済産業省が2012年7月から始めた「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」のことです。
産業用太陽光発電と家庭用太陽光発電では、FIT制度における取り扱いが違います。まず産業用太陽光発電のFIT制度における固定買取価格を見てみましょう。2023年分が公表されています。
産業用太陽光発電の電力をこの価格で売電できる期間は20年間です。固定買取価格は日本中のどこの電力会社と契約しても変わりません。
続いて、家庭用太陽光発電のFIT制度における固定買取価格です。出力10kW未満で、1kWhにつき16円(税込)となっています。固定買取期間は10年間です。
・構成機器の違い
産業用太陽光発電と家庭用太陽光発電では、構成機器が違います。
まず太陽光発電で必要な構成機器は以下のようなものです。
● 太陽光パネル
● パワーコンディショナ
● 配線
● 架台
● 接続箱
● 分電盤
産業用太陽光発電で出力が50kW以上ともなると、このほかに終電箱とキュービクルの設置と接続が必要になります。
終電箱とは、パワーコンディショナからの出力を集電する箱のことです。キュービクルは電圧を変える装置で、50kW以上の高圧受電契約で必要になります。
・設置場所の違い
家庭用の太陽光発電は出力が少ないので、大がかりな設置場所は必要なく、住宅の屋根やカーポートの上に設置できます。
出力の大きい産業用太陽光発電の設置場所は、山を切り開いた土地や遊休地など、障害物のない土地になります。
■産業太陽光発電設置の流れ
産業用太陽光発電の設置をどのような流れで行うのか確認しましょう。次のような流れになります。
1. 販売業者や施工業者へ相談する
2. 見積書を作成してもらう
3. 施工業者に事業計画書を作成してもらう
4. 施工主と電力会社の間で電力の接続に関する契約手続きを進める
5. 経済産業省に事業計画を認定してもらう
6. 設置・電気工事・連係工事を始める
7. 稼働スタート
6の連係工事とは、配電網を発電設備に接続する工事のことです。
■産業用太陽光発電設備のメリット
産業用太陽光発電を設置すると、いくつかのメリットがあります。どのようなメリットか以下で紹介しましょう。
・遊休地を有効活用できる
産業用太陽光発電設備のメリットの第1は、遊休地を有効活用できることです。
遊休地とは活用されていない土地のことですが、そのまま放置しておいたのでは何の利益も得られません。そこで産業用太陽光発電を設置してみるのです。
出力10kW程度の産業用太陽光発電なら、45坪ほどの土地に設置できます。産業用太陽光発電を設置すれば、売電収入も得られるし、自分たちが使う電気代の削減も可能です。両親から相続した農地や山林、住宅などの用途がない場合は、産業用太陽光発電の設置もおすすめです。
企業の場合も状況は変わりません。余った土地に産業用太陽光発電を設置すれば、売電収入+電気代削減というメリットが得られます。
企業や大きな土地を持っている個人の場合、出力100kWや500kWなどの大型の産業用太陽光発電も設置できる場合があるでしょう。このくらいの規模の産業用太陽光発電になると、年間100万円以上の売電収入が得られて、大変お得です。
ため池や空き地など長年放置している土地があるのなら、産業用太陽光発電の設置も検討してみてください。
・長期的なメリット
産業用太陽光発電のメリットの第2は、長期的なメリットが得られることです。
まず産業用太陽光発電の初期設置費用は高くつきますが、定期的なメンテナンス費用を別にすれば、ランニングコストはあまりかかりません。設置した太陽光発電が電力を作るのを見ているだけで済みます。
そのため、長期間運用すれば、初期投資費用の元も取れるだけでなく、収入も増えていきます。
次に産業用太陽光発電はFIT制度における固定買取期間が20年間と長期に及ぶのが特徴。家庭用の場合は、固定買取期間が10年ですから、その倍です。
固定買取価格の単価は家庭用の方が高いですが、固定買取期間は産業用の方が長いので、長期運用すれば、収益がより大きくなります。
長い期間太陽光発電事業や投資に取り組みたい、10年の固定買取期間では短いと思っている個人や企業にとって、産業用太陽光発電のメリットを強く感じられるでしょう。
■まとめ
今回は、産業用太陽光発電の紹介をしました。
産業用太陽光発電は家庭用よりも出力が大きく、より広い場所に設置することになります。設置することで、遊休地の有効活用ができるほか、20年間の固定買取期間もあります。長い目で見れば、大きな収益も得られるでしょう。
そのため、余った土地、相続した土地、活用していない土地などがあれば、産業用太陽光発電の設置がおすすめです。何もしないで放置したままの土地にしておくよりも、ずっとお得に利用ができます。ぜひ設置を検討してみてください。
株式会社平沼電設では、茨城県鉾田市を拠点に、茨城県全域、千葉県、埼玉県など関東圏内で電気工事を手掛けています。太陽光発電の設置はもちろん、工場やビルの引き込み工事から配線工事、キュービクルの設置、各種点検・メンテナンスまで何でも対応可能です。
基本的な施工から専門的な施工に至るまでしっかり行います。電気に関してお悩みがある方、相談したいことがある方はぜひ弊社までご連絡ください。電話またはメールでご連絡いただければ、担当からご返信し、打ち合わせ日時などを設定いたします。
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