電力デマンドのピークシフト/ピークカットそれぞれの違いとは?デマンド値を抑制して電気代削減!

皆さん、こんにちは。

茨城県鉾田市を拠点に電気工事を手掛けております平沼電設です。


現在、資源価格の値上がりなどによって電気料金が高騰中です。大量の電力を消費する工場や病院では値上げの影響も大きく、どうにかして電気代を抑えられないかお悩みの方も多いでしょう。そこでぜひご検討いただきたいのが、「ピークカット」や「ピークシフト」といった方法です。ここでは、ピークカットおよびピークシフトの知識をご紹介します。




■電気料金はどうやって決まり、ピークカット/シフトでは何が減るの?



ピークカット/シフトの意味と効果を解説する前に、工場のような高圧電力を引いている施設の電気代がどうやって決まるのかを知っておきましょう。電気代は、大きく分けて「基本料金」「電気量料金」「再エネ賦課金」「燃料調整費」の4つで構成されています。それぞれの簡単な内容は以下の通りです。


基本料金…契約電力(最大デマンド値)によって決まる固定費

電気量料金…実際に使った電力から算出

再エネ賦課金…3.45円/kWh(2022年5月分~2023年4月分)

燃料調整費…発電に使用する燃料の調達価格から算出


このうち、ピークカット/シフトによって削減できるのは、基本料金と電気量料金です。基本料金は「最大デマンド値」によって決定されるため、この点をもう少し詳しく確認しておきましょう。



デマンド値とは、30分ごとの電気使用量の平均値です(毎時0分~30分、30分~60分で測定)。1ヶ月で最も高かったデマンド値が、その月の「最大デマンド値(最大需要電力)」となります。そして契約電力は、当月を含む過去12ヶ月間の最大デマンド値のうち、最も高い数値をもとに決定されます(500kW未満の場合)。


要するに、契約電力≒基本料金を削減したければ、電力消費のピークをなるべく抑える必要があるのです。1回でもデマンド値を更新してしまうと、その後1年間の基本料金が高くなってしまうため、十分に注意しなければなりません。以下の項目ではこれを踏まえて、ピークカット/シフトの内容を見ていきましょう。




■ピークカットとは?



ピークカットとは、簡単にいうと「1日のうちで最も電気を使う時間帯の電気使用量(ピーク電力)を削減すること」です。ピークカットを実施すると最大デマンド値が低下するため、基本料金を削減することができます。一時的に下げるだけでは意味がないので、最低でも1年間はピークカットを続けることが大切です。


また、ほとんどの施設において、電気使用量のピークが来るのは日中でしょう。そして多くの施設では、日中の単価が高い電気料金プランで契約していると思われます。つまりピークカットをすると、最も電気の単価が高い時間帯に電気の使用量を抑えられるため、電気量料金を効率よく削減できるのです。


具体的なピークカットの方法としては、高効率な機器の導入やLED照明への切り替え、長時間使用しない機器の電源オフ、空調の設定温度見直し、遮光・遮熱による空調効率のアップなどがあります。できることから取り組んでみましょう。


■ピークシフトとは?


ピークシフトとは、電気をあまり使わない夜間や早朝に蓄電池などに電気を貯めておき、電気を多く使う時間帯に放電・使用することです。この場合、総合的な電気の使用量は変わりません。しかし、ピーク時の使用電力を他の時間帯にずらせる(シフトできる)ため、最大デマンド値が低下してピークカットと同じ効果が得られるのです。


また、電気の単価が安い夜間に電気を貯めるため、電気の使用量自体が同じでも電気量料金を削減できます。単純な節電でピークカットをするのが難しい場合は、ピークシフトを試してみるといいでしょう。もちろん、ピークカットとピークシフトを併用できればより効果的です。



このように、ピークカットやピークシフトを意識すると、より安価に電力を調達することができます。ちょっとした工夫で実現できるので、最近の電気代高騰にお悩みの方は、ぜひ専門業者に相談してみましょう。


平沼電設では茨城県鉾田市を拠点に、関東圏内で電気工事を手掛けています。ピークシフト・ピークカットのための対策はもちろん、工場やビルの引き込み工事から配線工事、キュービクルの設置、各種点検・メンテナンスまで何でも対応可能です。


長年の実績と安全第一の施工管理で、質の高いメンテナンス、場合によっては修繕をお約束します。電気設備に関して少しでも困ったことがあれば、お気軽にご相談ください。(https://hiranuma-densetsu.com/)