皆さん、こんにちは。
茨城県鉾田市を拠点に電気工事を手掛けております平沼電設です。
ビルの所有者・管理者様は、物件への電気の供給について責任を負う立場です。入居者は電気の安定供給を求めていますから、いつでも電気が快適に使えるよう対策を講じなければなりません。特に注意が必要なのが、電気設備の劣化によるトラブルです。ここでは電気設備の劣化の危険性と、トラブルを未然に防ぐための対策をご紹介します。
■電気設備は一定期間で必ず劣化します
他のあらゆる設備にもいえることですが、電気設備は一度設置すれば永久に使えるわけではありません。稼働時に発生する熱や流れる電気自体、あるいは周辺の環境によって劣化していくからです。劣化が進行すれば本来の性能を発揮できなくなり、ある日突然機能停止してしまうこともあります。もし建物への電気の供給が絶たれれば、入居者の業務や生活に大きな支障をきたすでしょう。
また、劣化を防ぐために保護することは可能ですが、それでも完全に劣化を止められるわけではありません。どのような設備や部品にも必ず寿命があり、いつかは交換が必要になります。建物に電気を安定して供給するためには、電気設備の劣化の状態を把握し、寿命を迎える前に整備することが大切です。
では、電気設備は具体的にどのくらいで寿命(更新推奨時期)を迎えるのでしょうか? これは機器によって異なり、たとえば避雷器は15年、交流遮断器は20年(または規定開閉回数)、高圧限流ヒューズは屋内用15年・屋外用10年、高圧配電用変圧器は20年などとなっています。
もちろんこれらは、通常の環境のもとで・通常の保守点検を行いながら使用した場合の数字です。実際にはもっと早く交換が必要になることもあるので、普段からしっかりとメンテナンスを行うのが望ましいでしょう。
■劣化を放置すると大きな事故につながることも!
電気設備が劣化した時に発生する問題は、電気の供給トラブルだけではありません。電気設備の劣化に気づかず、あるいは放置して使い続けすると、大きな事故につながることもあります。
特に注意が必要なのが、電気が回路から漏れてしまう「漏電」です。通常、電気設備には絶縁処理が施されているため、電気が正しい通り道から外れてしまうことはありません。しかし、時間の経過などによって劣化すると、絶縁不良が発生して漏電につながることがあります。漏電は火災や感電のリスクがあり、非常に危険です。
また、キュービクル(高圧受電設備)でトラブルが起きると、電力会社の配電線を通じて周辺の建物にまで停電が及ぶ「波及事故」が発生するおそれがあります。近隣の住宅はもちろん、オフィスビルや工場、病院、交通機関やインフラなどに被害が波及すれば、管理を怠ったとして莫大な損害賠償を請求されるかもしれません。
さらに、避雷針や避雷器に問題が発生していると、万が一落雷を受けた時の被害が非常に大きくなる可能性があります。このように、建物や入居者の安全を守るためには、電気設備の整備が必要不可欠なのです。
■電気設備の定期的なメンテナンスを計画しましょう!
電気設備の劣化によるトラブルは、一度発生すると大きな被害をもたらす可能性があるため、未然に防ぐことが最も重要です。そこで、ビルの所有者・管理者様が主導して、定期的なメンテナンスを実施しましょう。しっかり計画を立ててメンテナンスを行えば、劣化や不具合が発生している箇所を早期発見し、大きな事故になるのを防ぐことができます。
また、そもそもオフィスビルには法律によって定期的な点検が義務付けられています。これを「法定点検」といい、もちろん電気設備も点検の対象です。法定点検の頻度は設備や法律によって異なり、たとえばキュービクルは電気事業法に基づき、1年に1回実施する必要があります。法定点検を怠ると罰金が科されるので、必ず実施しましょう。
さらに、オフィスビルなどでは保安規定で定められた頻度で全館停電を実施する必要があります。これを「法定停電」といい、一般的には1年に1回です。オフィスビルには24時間稼働しているサーバーやパソコンがあることも多く、何の準備もなしに法定停電を迎えると、大規模なシステム障害やIT機器の故障を招くおそれがあります。法定停電への備えとしても定期メンテナンスは有効なので、しっかり準備をしておきましょう。
平沼電設では茨城県鉾田市を拠点に、関東圏内における工場やオフィスビルの電気設備のメンテナンスを請け負っております。長年の実績と安全第一の施工管理で質の高いメンテナンスをお約束し、状況によっては設備の修繕も行います。電気設備に関して少しでも気になる点や困ったことがあれば、お気軽にご相談ください。