工場や事業所の水銀灯をLED照明にするメリット! 安定器がそのままでいいかどうかも解説します

皆さん、こんにちは。

茨城県鉾田市を拠点に電気工事を手掛けております平沼電設です。


現在、政府は「LED照明などの高効率照明を2030年までに100%普及させる」という目標を掲げています。その影響もあって、水銀灯のような既存照明は続々と生産終了し、値上げも進んでいます。まさに照明の転換期を迎えているといえるでしょう。


そのため、工場や店舗においても「結局、水銀灯の切り替え先はLEDでいいの?」「安定期はそのまま使えるの?」といった疑問をお持ちの方は多いと思われます。そこで今回は、水銀灯をLED照明にするメリットや、導入時における電気工事の必要性の判断基準について解説します。




■水銀灯をLED化するメリット


高効率照明・次世代照明と呼ばれるものはいくつかありますが、工場などの水銀灯から切り替える際、最もおすすめなのはやはりLED照明です。LED照明は、水銀灯に比べて多くのメリットがあります。


最大のメリットは、水銀灯に比べて節電性能が非常に優れていることです。LED照明は、水銀灯の約1/4の消費電力で点灯できるのに加え、水銀灯の4倍~10倍もの長寿命を誇ります。これらの特徴により、水銀灯からLED照明に切り替えるだけで、大幅な節電になるのです。


また、水銀灯が300℃以上の熱を出すのに比べ、LED照明は80℃~90℃程度と低く、空調効率がアップします。さらに、スイッチを入れるとすぐに明るくなる、水銀を使用していないので破棄する際の処理が安全、漏電の危険性が少なく家裁につながりにくいなど、多くのメリットがあります。施設内にまだ水銀灯があるなら、早めにLEDに切り替えるべきでしょう。




■「水銀灯LED化」の際、安定器はそのままで大丈夫?



水銀灯をLED照明に切り替える際、必ず確認しなければならないのが「安定器はそのままでも大丈夫なのか?」という問題です。水銀灯や蛍光灯は、電流を一定に抑えて点灯させるため、安定器という機器を使用しています。


LEDは専用の電源を使用しており、水銀灯の安定器はLEDに対応していないので、切り替えの際には安定器を取り外す工事(バイパス工事)が必要です。ランプ部分をLEDに切り替えるだけで構わないと説明される場合もありますが、安定器はたとえ使わなくても劣化していきます。そのまま放置すると危険なので、安定器は取り外した方が安全です。


ただ、既存の水銀灯の種類によっては、安定器を取り外す電気工事が必要ない場合もあります。どういった場合に工事が必要あるいは不要なのかを見ていきましょう。



・電気工事が必要な水銀灯

既存の水銀灯に安定器がついている場合は、原則として電気工事が必要です。大きく分けると、照明器具そのものを交換する方法と、安定器を切断してランプ部分だけを交換する方法の2パターンがあります。

おすすめは、照明器具そのものを交換する方法です。

工場などの照明は高所にあることが多く、ランプだけを交換すると照度不足になるかもしれません。また、照明器具のセード(シェード)をそのまま利用すると、放熱ができず故障の原因になる場合があります。初期費用はかかりますが、将来のことを考えて全体を交換した方がいいでしょう。



・電気工事が不要な水銀灯

水銀灯のうち、「バラストレス水銀ランプ」と呼ばれるタイプは、そもそも安定器を必要としません。安定器の働きをする「バラストフィラメント」を内蔵しているからです。そのため、このタイプの水銀灯からLED照明に切り替える時は、安定器を撤去する工事は不要です。

なお、バラストレス水銀灯は、主に屋外の看板照明で使われます。バラストレス水銀灯の消費電力は160W~700Wまで幅広くありますが、一般的な蛍光灯と比較しても消費電力が大きく、LED化すると最大90%もの省エネ効果が期待できます。工事が不要な分、交換費用も抑えられますから、早めにLED照明に切り替えましょう。



平沼電設では茨城県鉾田市を拠点に、食品や薬品など、さまざまな種類の工場で電気工事を手掛けています。工場設備に特化した業者で、現地調査から提案・工事、アフターメンテナンスまで、一貫したご提供が可能です。


水銀灯からLED照明への切り替えはもちろん、引き込み工事に配線工事、キュービクルの設置、各種点検・メンテナンスなど、幅広い工事に対応しております。ご予算や現場の状況に応じた最適なプランをご提案し、長年の実績と安全第一の施工管理で質の高い工事を行います。電気設備に関して少しでも困ったことがあれば、お気軽にご相談ください。

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