皆さん、こんにちは。茨城県鉾田市を拠点に電気工事を手掛けております平沼電設です。
工場内にある多くの機械を安全に作動させ、作業を進めるには、工場内の明るさを確保することが大切です。そのためには、作業現場に求められる照度基準を理解しておく必要があります。この記事で、工場内に必要な照度基準を解説します。
■労災事故の多い工場…事故防止には環境整備が急務
厚生労働省が発表した「令和3年労働災害発生状況の分析」によると、労働災害による業種別死傷者数のうち、製造業が最も多い数値を示しています。事故の型別を多い順に見ると、はさまれ・巻き込まれが最も多く、ついで墜落・転落、激突され、飛来・落下、崩壊・倒壊の順となっています。
労災を防ぐ手段のひとつとして、職場の作業環境を整えることが重要です。暗い照明により作業をする手元が見にくくなってしまうと、作業効率も悪化します。作業しやすい環境を整備すると、作業効率が高まるうえ、労災の発生リスクも下げられます。
■照明が暗いと起きうる工場事故やトラブル
工場内の照明が暗いと、さまざまな事故やトラブルが想定されます。その中でも、特に可能性が高いトラブルは以下のふたつです。
・つまずき・踏み外し
暗い工場内を歩いていると、足元の段差や階段、床に置かれた荷物・商品などに気づかない場合があります。そのため、つまずきや踏み外しのリスクが高まるのです。
実際に、暗い倉庫内で照明のスイッチを探していたところ、段差につまずき転倒したとの事例が報告されています。明るい場所であれば気づく段差も、周囲が暗いと気づかないという事例です。
・作業効率の悪化
作業現場の暗さは、作業効率が悪化する原因にもなります。特に、細かいパーツを使った作業が多い製造ラインでは、手元が見にくくなると作業もしづらく、作業ミスにつながってしまいます。
暗い環境では必要以上に目を酷使し、疲労の蓄積につながります。この状況が長期間続くと、視力の低下だけでなく慢性疲労も避けられないでしょう。
■照度基準の見直しやLED照明の設置で作業効率アップ!
工場で安全に作業を行うには、現場で適切な明るさを確保することが必要です。日本工業規格(JIS)で、工場の作業に対する照度が定められています。
精密機械を扱うなど、極めて細かい作業場では、1,500から3,000ルクスが必要です。検査や選別作業では750から1,500ルクス、一般の製造ラインにおける目視作業では300から750ルクスが必要です。検査・組み立て・試験などを伴わない作業であれば、75から300ルクスが規定です。荷物の積み下ろしや移動をする現場では、30から75ルクスが求められています。
参考として、家の部屋で読書をする際の適切な照度は、一般的な目視作業と同様の300から750ルクスと言われています。
精密機器や電子機器の組立など、特に細かい作業が必要な製造ラインでは、作業場全体の照明にスポット照明を併用し、手元を明るく照らしながら作業をするのがおすすめです。目の負担を軽減でき、作業効率も上げられます。
工場や倉庫の照明を切り替えたい、現場の照度に不安があるなど、工場の照明に関する工事のご要望がございましたら、平沼電設までお気軽にお申し付けください。弊社では、水銀灯からLED照明への切り替えはもちろん、引き込み工事、配線工事、キュービクルの設置、各種点検・メンテナンスなど、幅広い電気工事に対応しております。
ご予算や現場の状況に応じた最適なプランをご提案し、長年の実績と安全第一の施工管理で質の高い工事を行います。工場の電気設備に関して少しでも困ったことがあれば、お気軽にご相談ください。